”食関係の国家資格には何がある?”
”食関係の国家資格は独学でも取れるの?”
と悩んでいませんか?
近年、食に関する知識や技術を身につけたいと考えている人が増えています。
そのなかでも注目を集めているのが、「食関係の国家資格」。
食関係の資格には国家資格で有るのと無いのがありますが、やはり国家資格の方が、働ける仕事の幅が広がるものです。
しかし”国家資格”と聞くと、「難しいのではないか?」「独学では取得不可能なのでは?」と心配する声も上がってくるでしょう。
そこでこの記事は、食関係の国家資格には何があるのか、どのようにして取得するのかについてお伝えします。
食関係の国家資格は4つ
食関係の国家資格には、以下4つがあります。
- 調理師免許
- 製菓衛生師
- 栄養士
- 管理栄養士
各資格の詳細、取得方法、そして難易度について説明していきます。
1.調理師免許
食関係の国家資格として、1番に挙げられるのは、「調理師免許」です。
「調理師免許」を取得することで、レストランや居酒屋、ファミレスなどの飲食店はもちろん、旅館やホテルなどで働けます。
もちろん「調理師免許」が無くても働けますが、栄養バランスや食に関する専門知識も身につけられるため、取得するのがベスト。
また、自分自身の飲食店を開業する際に、”「調理師免許」を取得している”と証明できた方が、お客さんへの安心度や信頼度が上がります。
さらに「調理師免許」は、”給食管理士”や”食品衛生管理者”といった別の食関係の資格取得の要件にもなっているため、ぜひ取得しておきたい資格と言えるでしょう。
ちなみに「調理師免許」を取得方法としては、以下2つが挙げられます。
調理師免許の取得方法1.調理師養成施設を卒業する
1つめの取得方法は、「厚生労働大臣指定の”調理師養成施設”に通い、卒業に必要な授業をすべて履修する方法」です。
業務経験が無くても、卒業すると同時に「調理師免許」の資格が取得できるため、最もオススメな取得方法。
しかし「調理師養成施設」に通うためには、平均入学費用150~200万円程度を用意しなければならないことを、頭に入れておく必要があるでしょう。
調理師免許の取得方法2.実務経験+調理師試験を受験する
もう1つの方法は、「2年の実務経験を経た後に調理師試験を受験して、取得する方法」です。
入学費用に余裕が無い場合はこちらの取得方法がオススメですが、2年の実務経験を積みながら、自分自身で試験勉強をしなければいけない大変さはあります。
2.製菓衛生師
ただ”お菓子やパンを作ることが好き”というわけではなく、子供からお年寄りまでが安心安全に食べられる、お菓子やパンを作りたいと思う人は、製菓衛生師の取得もオススメです。
よく、「パティシエ」と「製菓衛生師」を一緒にしてしまう人が居ますが、「パティシエ」とは資格名では無く”職業名”、そして「製菓衛生師」は、都道府県知事が認定する国家資格です。
パティシエとして働き、将来的に自分自身のお店を開業したいと思っているならば、ぜひ取得しておきたいところでしょう。。
そんな「資格衛生士」の取得方法には、以下2つが挙げられます。
製菓衛生師の取得方法1.製菓衛生師養成施設を卒業する
製菓衛生師の取得方法として、「都道府県知事指定の”製菓衛生師養成施設”に通い、卒業に必要な授業をすべて履修する方法」が一般的です。
養成施設を卒業すると同時に、”採用試験の受験資格”を取得し、「製菓衛生師採用試験」に無事合格すれば、晴れて製菓衛生師になれます。
独学でも取得することは出来ますが、養成施設でじっくり知識や技術を身につけた方が、確実でしょう。
製菓衛生師の取得方法2.実務経験+製菓衛生師試験を受験する
2つめの方法として、義務教育を卒業後、菓子製造業で2年以上の実務経験を積むことで、受験資格取得することが出来ます。
しかし、菓子製造業に関係ない業務(事務や営業)は、”実務経験の対象外”であること、またパートやアルバイトとして働いた期間も”実務経験の対象外である”ことを覚えておく必要があります。
原則として、「製菓衛生師試験」の受験資格取得の条件は、「1日6時間以上の勤務を週4日以上出勤すること」と定められているため、この点が厳しいと思う人は、上記で説明した”養成施設を卒業して取得する方法”がオススメでしょう。
3.栄養士
献立作成や調理、さらには健康な人への栄養指導など、”栄養のプロ”とも言える栄養士も国家資格です。
主な就職先は、大量調理を行う給食センターですが、医療機関や福祉施設でも栄養士は働けます。
ちなみに栄養士は、管理栄養士を取得する上の要件でもあるため、将来的に管理栄養士の資格取得も目指している人は、必ず取得しておきたいところ。
管理栄養士については、「4.管理栄養士」をご覧ください。
栄養士の取得方法は?
栄養士の資格を取得するに当たって、試験を受ける必要は無いですが、「厚生労働省指定の”栄養士養成施設”で必修科目を履修」しなければなりません。
”栄養士養成施設”には、専門学校・短大・大学があり、各施設によって卒業年数が2~4年とバラバラであるため、事前に確認しておきましょ。
無事、必修科目をすべて履修した後、各都道府県知事より栄養士の資格の認定が受けられます。
4.管理栄養士
栄養士よりも、さらに食の知識が身に付けられる国家資格が、「管理栄養士」です。
献立作成はもちろんですが、患者ひとりひとりに対する栄養指導を行うため、栄養だけでなく病理の知識も身に付けられます。
したがって主な就職先は、病院、保健所、福祉施設、小学校など幅広く活躍できる資格と言えるでしょう。
また病院においては、”NST”の一員として活躍することも可能。
「NST」・・・
医師・薬剤師・看護師・言語聴覚士、管理栄養士などが連携する栄養サポートチームのことで、特に管理栄養士が中心となって患者の栄養ケアを行う。
栄養指導をメインに行いたい人や医療現場で他職種と連携したい人は、管理栄養士の取得をオススメします。
管理栄養士の取得方法は?
管理栄養士の資格を取得するためには、”まずは栄養士の資格を取得”し、「管理栄養士国家試験」を受験し、合格しなければなりません。
栄養士の取得方法は先ほど説明した通り、”養成施設で必須科目をすべて履修”しなければならないため、その後の「管理栄養士国家試験」に対し、やや過酷と感じる人も多いことが現状。
なぜなら、年々「管理栄養士国家試験」の難易度は上がっていること、かつ、”独学で管理栄養士国家試験の受験勉強は厳しいもの”であるからです。
したがって、初めから管理栄養士の取得を目指しているのであれば、「管理栄養士養成施設」に入学することがオススメ。
私もこの取得方法で、「管理栄養士国家試験」に合格しました。
やはり「管理栄養士養成施設」であれば、栄養士としての取得はもちろん、「管理栄養士国家試験」の受験対策が整っているため、特に”独学は苦手”という人にはオススメでしょう。
興味のある食関係の国家資格を取得しよう
食関係の国家資格には、「調理師免許」、「製菓衛生師」、「栄養士」、そして「管理栄養士」があります。
どの資格も独学で取得することは、”一応可能”ではあるものの、難易度が高く、社会人として働きながらの資格取得はやはり厳しいと言えるでしょう。
したがって、どの資格を取得するにしても、”各資格の養成施設に通う”ことが1番無難です。
ぜひ、この記事で紹介した「食関係の国家資格」のなかから、興味のあるものを取得してみてはいかがでしょうか?