人前で声が震えるのはなぜ?
緊張で声が震えるのを止める方法はあるの?緊張しない・あがらない方法は?
大事な面接やプレゼンのときに、声が上ずってしまったり頭が真っ白になって何を話せばいいかわからなくなり、伝えたいことを伝えられなかった経験はありませんか?
ここぞというときに緊張してしまい、声が震える経験は多くの人が体験するものです。
声が震えたり、緊張したりするのには、自律神経や感受性の豊かさが関係しています。
「また緊張して失敗したらどうしよう」「人前で話すことがいやになる」
大事な面接やプレゼンに失敗したくないと考えれば考えるほど緊張は高まってしまうものです。
そこで今回は、緊張で声が震えてしまう理由や対策方法、本番中に声が震えた時のリカバリ方法をお伝えします。
声が震えるのはなぜ?原因とは?
緊張すると声がうわずったり、震えたりするのは “交感神経” が大きく関係しています。緊張でのどの筋肉がこわばるので、声がふるえてしまうのです。
自律神経のうち、リラックスした状態を作り出すのが「副交感神経」です。一方で闘争心ややる気を起こさせるのが「交感神経」。
“交感神経が優位” になると、筋肉に力が入って緊張した状態を促します。生きるか死ぬかの瀬戸際のような状態では、交感神経が優位に働くといわれています。張り詰めた空気の中や皆の視線が集まる状況の中で、”交感神経優位の現象” が起き、筋肉がこわばり、体に力が入り、声の震えにつながるのです。
緊張すると、血中にノルアドレナリンが分泌されて交感神経が優位に働きます。すると、胸がどきどきしたり、呼吸が早くなったり、冷や汗が出たりもします。プレゼンや集団面接などで胸の動悸が止まらなくなったり、手に汗をかいたりするのも、そのためなんですね。
緊張する人としない人の違いは?
人前で緊張したり声が上ずったりする人がいる一方で、まったく緊張せずにプレゼンや面接に挑める人もいます。その違いはどこにあるのでしょう。
人前で緊張するかどうかは、“不安感受性” が関係しています。
“不安感受性が強い人” は、不安に対する恐れが強いといわれています。失敗したり不安になったりした経験があると、また同じことが起きるのではないかと不安になったり、考えすぎたりしてしまいます。
人前で緊張して声が震えてしまうと悩んでいる人は、”感受性が豊かな人” が多いです。感受性が豊かな人は、人の気持ちを読み取ることが得意だといわれています。相手のまなざしや表情から、言葉で表現されていない意向を読み取れるため、必要以上に不安を感じている場合もあるのです。
人前で声が震えるのを止める方法とは?
声が震えたり人前で緊張してしまうのが自分の感受性の豊かさゆえとわかっても、やはり緊張しないでプレゼンや面接に挑みたいですよね。緊張や声の震えを改善する方法についてお伝えします。
緊張対策① あがり症に効く食べ物や飲みものを食べる
緊張をやわらげるには、緊張の原因となるノルアドレナリンの分泌を抑えるセロトニンの生成に必要な栄養素がすべて含まれる“トリプトファン”を多く含む食材を取りいれるのがおすすめ。
面接やプレゼンの前や朝に気軽に食べられるセロトニンが多い食材を紹介します。
①バナナ
バナナには、セロトニンの生成に必要な栄養素がすべて含まれるトリプトファンは290㎎も含まれています。セロトニンは朝に摂取するのがおすすめ。朝バナナでリラックスして面談やプレゼンに挑みましょう。
②ナッツ
気軽に食べられるナッツも、リラックスしたいときにおすすめ。
可食部100g当たりのトリプトファンはカシューナッツ360mg、アーモンド200mgなどです。
③乳製品
朝は、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を摂取する習慣がある人も多いのでは?牛乳のトリプトファンは、100gあたり45mg、ヨーグルトで60mgです。
緊張対策②本番前に深呼吸をする
リラックスを促す“副交感神経を優位” にするためには、深くゆっくりな呼吸が効果的。”腹式呼吸” を意識して、肺にたっぷりと空気を送り込みましょう。肺に空気が入ると呼吸が強くなるので、声の震えの改善にもつながりますよ。
緊張対策③胸や首、肩を緩めるストレッチを行う
緊張していると、不安や恐怖の感情が高まり自律神経が乱れてしまいます。自律神経の乱れを戻すには、“緊張してこわばった筋肉をゆるめてあげること” が効果的。
面接やプレゼンに挑んだ後は、肩や首がいつもより凝った感じになった経験はありませんか? 緊張すると筋肉がこわばり、肩や首に余計な力が入ってしまうんです。
大事な面接やプレゼンの前には、首をゆっくり回したり、肩を上下に動かしたり軽くできる “ストレッチ” をして筋肉をほぐしましょう。
声が震えた時のリカバリ方法も知っておこう
緊張対策をいくらしていても、本番になったら頭が真っ白になって緊張状態になることは十分に考えられます。声が震えてしまってもリカバリ方法を知っておけば、いざというときにも安心ですよ。
声が震えたときのリカバリ方法① 姿勢を正す
声が震えてしまうのは、のどに息がうまく通っていないから。緊張して声が震えてきたと感じたら、”姿勢を伸ばしておなかにグッと力を” いれましょう。
声が震えたときのリカバリ方法② 話すときに、間を開けるようにする
声が震えていたり、息が苦しくなったりすると、“どのタイミングで息継ぎをしていいかわからなくなってしまう” ことも。息ができないとさらに声が震えてしまうんですよね。
そこで、本番中に声が震えてきたら話すときに間をあけて、息がしっかり吸えるようにリカバリしましょう。
ポイントは、『。』の部分。「フーッ」と大きく息をはいて、リラックスしてくださいね。
声が震える原因と改善方法を知って、人前での緊張をやわらげよう
緊張すると、血中にノルアドレナリンが分泌されて交感神経が優位に働き、どきどきしたり声が上ずったりしてしまうものです。とくに、“感受性が豊かな人” は、不安感を感じやすいもの。面接やプレゼンでは緊張したり、声が震えたりしてしまいます。
緊張する場面では、事前に対策方法を知って、そなえておくと安心です。本番で声が震えた時の”リカバリ方法”も知っておけば、プレゼンや面談中に声が震えても落ち着いて自分を取り戻せるでしょう。
対策や改善方法を試して、面接が実際にうまくいった例もあります。緊張してしまう、声が震えると悩んでいる人は、ぜひ、緊張をほぐす食べ物を食べたり、深呼吸したりしてリラックスしてみてくださいね。