ChatGPT(チャットGPT)で生成した文章の著作権はどうなる?
ChatGPTで作った文章を商用利用すると著作権違反?
そんなお悩みありませんか?
業務効率化や人件費の削減などdfビジネスをする上で活躍の幅を広げる『ChatGPT(チャットGPT)』。すでに文書の作成や校正、レポートの作成、要約などにChatGPTを利用している人も多いのではないでしょうか。
ChatGPT(チャットGPT)の活躍場面が増える一方で、気になるのは「ChatGPTの著作権がどうなるか?」という問題です。社内資料などに使う分には良いものの、社外に公表するときなどは、とくに「著作権違反にならないか?」気になりますよね。
そこで今回は、ChatGPT(チャットGPT)で生成した文章の著作権はどうなるか、商用利用は可能かについてお伝えします。
ChatGPT(チャットGPT)で生成した文章の著作権は誰に?
すでにChatGPTを使っている人は知っていると思いますが、ChatGPT(チャットGPT)を使うと、一瞬で文章を生成してもらえます。
たとえば、日本の経済動向に関するレポートを作成したい場合、「2010年代の日本の経済状況について説明してください。」とChatGPTに質問すると、20秒〜30秒で、下記のような回答をしてくれます。
すべての文章の末尾が「〜ました。」になるなど、単調な印象はありますが、極端に変な日本語などもなく、少し手直しするくらいで、レポート内に挿入することもできそうですよね。
…と、ここで気になるのが、ChatGPT(チャットGPT)の著作権問題です。
ChatGPT(チャットGPT)の回答や、ChatGPTに生成してもらった文章の著作権は誰にあるのでしょうか?
ChatGPTを開発・提供しているOpenAI社は、公式の見解として、下記のような記載をしています。
3. Content
(a) Your Content. You may provide input to the Services (“Input”), and receive output generated and returned by the Services based on the Input (“Output”). Input and Output are collectively “Content.” As between the parties and to the extent permitted by applicable law, you own all Input. Subject to your compliance with these Terms, OpenAI hereby assigns to you all its right, title and interest in and to Output.
日本語に訳すと、OpenAI社は、”Output(ChatGPTが回答したこと)” に関するすべての権利、権限、および利益をお客様(ユーザー)に譲渡しますといった意味になります。
つまり、ChatGPTから生成された文章などの回答は、「OpenAI社ではなく、回答をもらったユーザーに著作権がある」と言えます。
ChatGPT(チャットGPT)で生成した文章の商用利用は問題ない?
ChatGPT(チャットGPT)で生成した文章や回答を “商用利用” する場合はどうでしょうか?
商用利用についても、上記で引用したOpenAI社の利用規約に続く形で、下記のような記載があります。
3. Content
(中略)This means you can use Content for any purpose, including commercial purposes such as sale or publication, if you comply with these Terms.
日本語に訳すと、「販売や出版などの商業目的を含む、あらゆる目的でコンテンツを使用できることを意味します。」といった意味になり、OpenAI社の見解としては、ChatGPT(チャットGPT)で生成したコンテンツの商用利用もOKということになります。
商用利用するからと言って、OpenAI社に申請する必要はないんですね。
ChatGPT(チャットGPT)の著作権の注意点
ChatGPTを開発・提供しているOpenAI社の公式見解として、ChatGPT(チャットGPT)の著作権は、回答を得たユーザーにあり、商用利用も可能ということがわかりました。
ただし、ChatGPTの回答をそのままチェックなく、公に出すことには注意が必要です。
というのも、ChatGPT(チャットGPT)が学習に使ったテキストデータには、著作権が存在する文章も含まれることがあるからです。
ChatGPTに意図はなかったとしても、ChatGPTで生成された文章が、ほかの人の文章と同じであったり、酷似した表現になってしまう可能性は十分にあります。
知らないうちに、誰かの著作権を侵害していることがないよう、注意して利用するようにしましょう。
ChatGPTで作った資料・文章は、著作権チェックしておこう
ChatGPT(チャットGPT)を活用して作った資料・文章は、公表する前に、『コピペチェック』などのチェックをしておくと良いでしょう。コピペチェックをできるツール・アプリは色々あって、無料でできるものも多く、かんたんに確認することができます。
ChatGPT(チャットGPT)の登場以降、「AIに著作権はあるのか?」「AIによる著作権侵害を防ぐ方法はあるのか?」など多様な議論が繰り広げられています。
今後、AI生成コンテンツに対する著作権の考え方が変わる可能性もあるので、とくに商用利用を検討している際は、最新の著作権情報をチェックした上で利用するようにしてください。