ChatGPT(チャットGPT)のプロンプトで『#(ハッシュタグ)』を使うと良いって本当?
日本語で指示を出すときも『#(ハッシュタグ)』を使った方が良い?
そんな疑問ありませんか?
ChatGPTの活用が進む中で、『プロンプト』というAIへの指示文によって回答の精度が上がることがわかってきました。
最近は、使えるプロンプトを集めたChatGPTの活用本も出版されたりと、プロンプトの活用法に注目が集まっています。
そんな中、プロンプトに『#(ハッシュタグ)』を使うと良いという話も出てきました。
そこで今回は、ChatGPT(チャットGPT)のプロンプトに#(ハッシュタグ)を入れて回答精度を上げる方法や、日本語でも#ハッシュタグを使った方が良いかについてお伝えします。
ChatGPT(チャットGPT) のプロンプトとは?
プロンプトとは、「~を刺激する」「促す」「引き起こす」などの意味をもつ英語(prompt)で、ChatGPTなど生成AIの分野においては、AIに何をして欲しいかを、明確に伝えるための “指示文” の意味で使われています。
「むずかしそう…」と思う人もいるかもしれないですが、かんたんに言うと、ChatGPTのチャット欄に入力する文章のことです。
「シチューのレシピを教えて」という文章もプロンプトですし、「中学生が英語を学ぶときにおすすめの方法を5つ教えてください」という指示もプロンプトです。
プロンプトは無限にあり、いろんな指示の書き方がある分、「どんなプロンプトにすると、良い回答が得られるか?」に注目が集まっているんですね。
ChatGPTのプロンプトでの「#ハッシュタグ」の意味とは?
ChatGPT(チャットGPT)のプロンプトの書き方のコツとして、”具体的に書くこと” や “文字数や箇条書きなどの制限を設けること“、”小学生にもわかるように〜など、表現方法を指定すること” などが良いと言われています。
そして、プロンプトの効果的な活用術の1つとして『#(ハッシュタグ)』を使うことも効果的だとわかってきました。
ChatGPTにおいて、#ハッシュタグは、プロンプトのタグ付けや分類、数値、数量を示す意味で利用できます。
たとえば、下記のように『#ハッシュタグ』で指示を分けて書くと、AIへの指示内容が明確になり、より自分が欲しい回答に近い回答を得られる可能性が高まります。
下記の参考文を条件をもとに、要約してください。
#参考文:
(◯◯ 参考にしたい文章を入れる 〇〇)
#条件:
・30語以内。
・英語に翻訳して。
ChatGPT「深津式プロンプト・システム」
#ハッシュタグを使ったプロンプトの書き方で有名なのが、noteのCXOである深津貴之氏が考案した書き方、通称『深津式プロンプト・システム』です。
だらだらと文章で指示を連ねるのではなく、『#命令書』『#制約条件』など、”#ハッシュタグで区切って指示を出す” ことで、基本の指示(命令)が何で、どのような条件を付けたいかが明確に伝わりやすくなります。
以下の制約条件と入力文をもとに[最高の要約(〇〇)]を出力してください。
• 文字数は100文字程度。
• 小学生にもわかるように。
• 文章を簡潔に。
[要約したい文章を入力(〇〇)]
私も、上記を参考に『#ハッシュタグ』を使ってプロンプトを作成し、実際にChatGPTに回答してもらいました。
ChatGPTプロンプトに「#ハッシュタグ」を使った場合と、使わない場合との比較
ChatGPT(チャットGPT)に、”マカロンのキャッチコピーを作ってもらいたい” 場合を想定して、プロンプトに『#ハッシュタグ』を入れた場合と、入れなかった場合とで、回答精度にどのような違いが出るかを比較してみました。
「#ハッシュタグ」を使わずに、指示を出した場合
まずは、『#ハッシュタグ』を使わずに指示を出した場合です。
参考例)#ハッシュタグを使う前
たしかに、5つの簡潔なキャッチコピーが出力されました。でも、「1」「4」のように、キャッチコピー内に “マカロン” が挿入されていないものも混ざっていて、出力の条件にバラつきがでてしまっていることが見て取れます。
「#ハッシュタグ」を使って、指示を出した場合
つづいて、『#ハッシュタグ』で分けて指示を出した場合の回答を見てみましょう。
参考例)#ハッシュタグを使った場合
ほとんど同じような指示内容に見えますが、『#制約条件』が何で、参考にする『#入力文』がどれなのかが明確になったことで、回答のバラつきがなくなりました。
『#ハッシュタグ』を使ったことで、AIが回答しやすい環境ができたんですね。
ChatGPTプロンプトに「#ハッシュタグ」を使うと良い3つの理由
このように、ChatGPTでプロンプトを書く時に、『#ハッシュタグ』を使うと、下記のようなメリットがあります。
<プロンプトに「#ハッシュタグ」を使うと良い理由>
1. 指示が明確に伝わる。
2. 回答のバラつきが抑えられる。
3. 指示漏れが減る。
とくに「3. 指示漏れが減る」という点のメリットは大きく、文章の羅列ではなく、ハッシュタグで区切って、箇条書きで指示を記載するクセがつくと、「書き忘れがないか」が明確になり、ChatGPTに何回も聞き直すことが減るのでおすすめです。
実際、私も上記例の「マカロンのキャッチコピーを作って」というプロンプトを作る時、文章で指示を出そうとしたら、うっかり文字数制限をし忘れそうになりました。
あらかじめ、#ハッシュタグで『#制約条件』と区切って記載していた方が、「制限をしないといけないことはあるか?」を考えるきっかけにもなるので、指示漏れ防止になり、便利です。
日本語でもプロンプトに「#ハッシュタグ」を入れた方が良い?
なお、「一部、日本語の場合はあまり効果的でないプロンプトがある」という噂もあるのですが、『#ハッシュタグ』については、先述の事例の通り日本語でも使えるので、安心して日本語で使ってみてください。
プロンプトに「#ハッシュタグ」を入れるときの注意点
なお、ChatGPTのプロンプトで『#ハッシュタグ』を使うときの注意点として、明確に「これはNG」と明言されている使い方はありません。
ただ、『#ハッシュタグ』は、”簡潔で分かりやすいものが効果的” と言われています。
指示が不明瞭にならないためにも、長文に使うのではなく、単語など簡潔なワードにつけるようにしましょう。
「#ハッシュタグ」を活用してChatGPTの回答精度を上げよう!
このように、ChatGPT(チャットGPT)へのプロンプト(指示文)は、『#ハッシュタグ』を使って、AIに何をして欲しいのかを明確にすることで、回答の精度が上がりやすくなります。
ChatGPTないし、プロンプト活用のコツの1つとして、覚えておきましょう。