細かすぎる上司の下に配属されて、毎日ストレスを感じる。
細かい上司がいちいちうるさくて、仕事が進まない。小姑みたいな上司が面倒でつらい…。
そんなお悩みはありませんか?
部下を潰してしまう上司の典型として、怒鳴る・威圧する・自分基準を押し付ける…という『パワハラ体質な上司』がよく例にあげられますが、じつは『細かい上司』も部下を休職・退職に追い込みやすいと言われています。
「細かすぎる上司」「いちいちうるさい上司」「小姑みたいな上司」は、部下をストレス過多に追い込みやすく、上司本人もストレスを抱えやすいため、職場環境に悪影響を与えるケースが多いです。
実際、上司からの細かすぎる指摘が続き、日々イライラしたり、ビクビクしたり、モチベーションが削がれる状況が続いて、うつ病などメンタル不調になってしまった事例も少なくありません。
そこで今回は、細かい上司の下で働くのが面倒・つらいときの5つの対処法をお伝えします。
細かい上司・マイクロマネジメントの注意点
細かい上司に苦しむ部下の構図は、古くから問題となっていました。
近年では、上司の過干渉のことを『マイクロマネジメント』と呼んで、マネジメント研修などで注意が促されることもあるのですが、「細かい」「細かすぎる」と感じる基準が人によって異なるケースもあり、未だ過干渉が及ぼす悪影響を理解していない上司・会社も多いです。
マイクロマネジメントとは、上司が部下や新人の行動を細かく管理・チェックし、“過干渉” になってしまうマネジメントのこと。
マイクロマネジメントの例
下記は、細かい上司が行う『マイクロマネジメント』として、問題だと言われている例です。
<マイクロマネジメントの例>
・業務の進捗について、頻繁に細かな点まで報告を求める
・提案書、企画書、レポートを必要以上にチェックする
・電話のかけ方、メール文面、話し方について細かく口出しをする
・結果に大差がないにも関わらず、自分のやり方を押し付ける
・細かなミスを、執拗に追及する
・テレワーク中、必ずカメラをオンにさせて監視する
・テレワーク中、チャットの返答が遅いと文句を言う
・1日の行動、どこで何をするかを詳細に把握しようとする
・休日の予定まで把握しようとする など。
上記の例が、「自分の置かれている状況に似ている」と感じたら、要注意です。
細かい上司・マイクロマネジメントのデメリット
細かい上司・マイクロマネジメントの環境下で働くことには、下記のようなデメリット・弊害があります。
<細かい上司の下で働くデメリット>
・上司の顔色、機嫌を常に伺わなくてはならない
・いちいちうるさい環境にイライラやストレスが溜まる
・上司の確認が細かく、仕事が進まない
・上司の指示待ち人間になってしまう
・裁量権が少なく、仕事に対するモチベーションが下がる
・確認が面倒で、ルーティーン以外の仕事を避ける(成長チャンス喪失)
・自分の意見を言うことをあきらめる
・ミーティング時間が長くなり、自由な時間が減る
・細かいルールが多くなり、自分以外の人へ引き継ぎが難しく休めない
・気が休まる時間がなく、仕事や働くこと自体が嫌になる など。
本当にデメリットが多いですよね…。
最悪の場合、ストレスが蓄積して、健康上の問題やうつ病などメンタル不調をきたす例も少なくなく、休職や退職に追い込まれる可能性もあるので、注意が必要です。
細かい上司への5つの対処法
細かい上司の下で働くときは、下記の5つの対処法を試してみましょう。
対処法1. 上司とできるだけ関わらない・距離を置く
細かい上司の下で働くときに心がけるべき対処法として、いちばん良い対処法は “できるだけ関わらない・距離を置く” というものです。
先に紹介したとおり、細かすぎる上司・マイクロマネジメントをする上司と関わることは、部下の人生に、たくさんのデメリット・悪影響を及ぼします。
相性の良い上司と働くか、相性の悪い上司と働くかで、日々の幸福度は大きく異なります。
もし今、「上司がいちいちうるさい」「細かすぎてイライラする」「どうでもいいこと、どっちでもいいことにこだわりすぎ」「仕事が進まなくてため息が出る…」などとストレスを感じているなら、上司との相性は確実に良くないです。
相性の悪い上司の下で働き、ストレスを蓄積すると、仕事のモチベーションが低下するだけでなく、健康を害したり、うつ病などメンタル不調の原因になり、長期で働けなくなるなど、大きな弊害を被ります。
取り返しのつかない事態になる前に、転職や異動、配置換えなどを視野に入れて行動しましょう。
細かすぎる上司に当たったら、上司とうまくやる方法を探すより、「どうしたら、できるだけ距離を置けるか?」を考えて、対処することが大切です。
対処法2. 第三者に相談する
そして、細かい上司の下で働くことになったら、必ず “第三者に相談” するようにしましょう。
できれば “人事権のある人(人事や上司の上司)” の方が、配置換え・異動など、具体的な解決策に結びつきやすいので良いですが、同僚や先輩、友だち、家族など、だれでもいいので “相談できる人” を作ってください。
くりかえしになりますが、細かい上司の下で働くことは、ストレス過多になりやすく、危険です。
一人で抱え込むほど、自分を責めてしまったり、ストレス発散の機会がなくなって、不健康やメンタル不調を引き起こしやすくなってしまいます。
必ず、状況を理解してくれる第三者の存在を作るようにしましょう。
もし身近に相談できる人がいなければ、カウンセラーなど専門家に話を聞いてもらうのもおすすめです。
対処法3. 指摘されたらメモを取る
細かい上司の下で働くときの対処法、3つ目は、“指摘されたらメモを取る” です。
上司が細かい指示・指摘をしやすくなる理由として、「何度も同じミスが続いた」「自分の指示を、部下が理解しているか不安」という理由があげられます。
ミスを減らし、上司に「わかっている」「きちんと指示を聞いている」アピールをするために、指摘や指示を受けたら、小さなことでも『メモ』を取るようにしましょう。
メモを取るようにしたことで、「小言を言われる時間が減った」ケースもあります。
また、「いつ・どのようなときに・どんな内容」の指摘・指示を受けたかを記録に残しておくことで、上司の細かさに苦しんでいることを、第三者に理解してもらう際の証拠になるというメリットもあります。
「1週間前に言われた指示とちがう…」など、言っていることがコロコロ変わるタイプの面倒な上司への対策にもなるので、メモを活用してみると良いでしょう。
対処法4. 指摘される前に、自分から報告しにいく
細かい上司と接するときの対処法、4つ目は、“指摘される前に、自分から報告をしにいく” というものです。
細かい上司は、「ミスや不備はないだろうか」「部下がきちんと働いているだろうか」「(上司の)上司から指摘されないだろうか」など、”不安” や “心配” を抱えている人が多いです。
上司から指摘される前にマメに報告をすることを心がけると、指示内容・指摘の細かさが軽減される可能性があるので、試してみましょう。
※ 但し、上司のタイプによっては、「自分が1から100まで指示しないと気が済まない」という人もいて、マメな報告をしたとしても、改善しないこともあります。試してみて改善がむずかしそうであれば、早めに距離をおきましょう。
対処法5. プライベートでやりがい•楽しみを見つける
細かい上司の下で働くときの対処法、さいごの5つ目は、“プライベートでやりがい・楽しみを見つける” というものです。
これまで、「メモを取る」「マメに自分から報告をする」といった、上司へのアクションで上司との関係性・付き合い方を改善する方法もお伝えしました。
でも、上司が細かい人間になったのは、昨日今日ではなく、”長い時間をかけて細かい性格になった” ケースがほとんど。
上司の行動・性格を、部下という目下の立場から変えていくことは、非常にむずかしく、変えることができたとしても、長い時間を要することが大半です。
自分がストレスや疲労で壊れてしまう前に、プライベートで充実できる時間を増やしておきましょう。
プライベートでやりがい・楽しみが見つかると、仕事で嫌なことやストレスがつづいても、気晴らしや息抜きができるので、精神的な負担を減らすことができます。
「転職できない事情がある人」はとくに、副業や趣味、ボランティアなどで息抜きすることを心がけてみてください。
細かい上司とは「できるだけ関わらない」のがベスト!
これまで見てきた通り、細かい上司の下で働くことは、仕事のモチベーション低下や、成長機会の喪失、メンタル不調の原因になるなどデメリットが多く、注意が必要です。
細かすぎる上司・面倒な上司とは「できるだけ関わらない」のがベスト。
相性の悪い上司に悩まされ、仕事や働くこと自体がつらくならないように、転職や異動・配置換えなども視野に入れて、対策をしていきましょう。
ストレスを抱え込みすぎないようにすることが、大切です。