Instagram(インスタグラム)を運営するMeta社からリリースされた、新SNSアプリ『Threads(スレッズ)』。
ちょうどX(Twitter)が改変され、不安の声がでていた時期にリリースされたこともあり、「Twitterに代わるSNSアプリ」として大きな話題を集めました。
ユーザー数もわずか5日間で1億人を超え、日本でも多くの人がThreadsアカウントを所持しています。
ただ、名前が広まる一方、たくさんあるSNSの中で、Threads(スレッズ)にはどんな特徴があるのか、Instagramと何がちがうのかよくわからず、アカウントを運用するか迷っている人も多いです。
そこで今回は、Instagram(インスタグラム)とThreads(スレッズ)の代表的な『13個』のちがいと、インスタとThreads(スレッズ)どっちをやると良いかを目的別にお伝えします。
Threads(スレッズ)とは?
(出典:Threadsアプリ App Store)
Threads(スレッズ)とは、2023年7月6日に、インスタグラム・Facebookを運営するMeta社がリリースした、”テキスト特化型のSNSアプリ” です。
テキストのほか、画像や動画も投稿でき、気軽にユーザー同士で双方向のコミュニケーションをとることができます。
実際の雰囲気は、同じくテキストに特化したSNSである『X(twitter)』に近いイメージです。
アカウント作成に “Instagram(インスタグラム)アカウントとの連携が必須” という条件はありますが、インスタ同様『無料』で利用でき、Facebookとちがって実名ではなく『匿名』での利用もできるので、使いやすいSNSです。
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい《13選》
Instagram(インスタグラム)とThreads(スレッズ)は、同じMeta社が運営するSNSで、画面の操作方法など似ている点もあるのですが、双方には “明確なちがい” があります。
おもな “相違点” を13個をまとめました。
1.「テキスト」中心か「画像・動画」中心か
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、1つ目は、”テキスト中心か画像・動画中心か” という点です。
先述の通り『Threads(スレッズ)』は、”テキスト特化型のSNS” ですが、画像と動画も投稿可能です。
画像は10枚、動画も5分まで投稿できるので、実際は、写真や動画にひと言を添えるような形で投稿している人も少なくありません。(参考:Threadsの文字数制限は何文字まで?投稿可能な画像数・動画の長さ)
(出典:スターバックス ジャパン 公式 Threadsアカウント)
ただ、Theradsでは、テキストを『最大500文字』まで投稿できるので、”長文” で投稿する人の割合がインスタより高かったり、画像・動画を用意したり、アカウントの統一感・写真映えを気にせずに投稿できるので、リアルタイムの “気軽な投稿” が可能です。
<インスタよりThreads向きな人の例>
・画像や動画を用意するのが面倒な人
・テキストでしっかり自分の思いを伝えたい人
・旬の情報をすぐに知りたい人(電車の遅延など)
・写真映えしない商品サービスを紹介したい人
2.「ユーザー層」のちがい
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、2つ目は、”ユーザー層がちがう” という点です。
SNSは、Facebook・Instagram・X(Twitter)・LINE・TikTokなど、それぞれに利用ユーザー層がちがいます。
Threads(スレッズ)は、Instagramアカウントがないと登録できないので、「Threadsユーザー」=「Instagramユーザー」ということなのですが、インスタユーザー全員がThreadsに登録したわけではありません。
世界中におけるThreadsユーザーの男女比は、男性68%・女性32%と男性寄りであると推定されています。
ほぼ男女比半々のInstagramとは、大きくちがいますよね。
<ThreadsとInstagramのユーザー男女比(世界/推定割合)>
Threads(スレッズ) | Instagram(インスタグラム) | |
男性 | 68% | 50.7% |
女性 | 32% | 49.3% |
(参考:SEARCH LOGISTICS/ 統計)
ユーザーの年齢についても、Threadsにおける “45歳以上のユーザー” は、男性3%・女性2%のみと少なく、圧倒的に若年層寄りだと推定されています。
上記は推定値で、日本国内のユーザーデータでもないので、あくまで参考ですが、
現状のThreads(スレッズ)では、Instagramと比べて、女性のフォロワーを獲得しづらいなどのユーザー層のちがいによる影響を受ける可能性があります。
もし、Threads(スレッズ)運用の目的が集客・販促やファン獲得なら、”自分のターゲットとするユーザーがいそうか” を自身で確認しながら、Threads・インスタどっちに注力するか検討することが大切です。
3.「アクティブ ユーザー数」のちがい
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、3つ目は、”アクティブユーザー数” です。
“アクティブユーザー“とは、 Webサイトやアプリなどで、”ある一定の期間のうちに1回以上の利用があったユーザーのこと” を指します。
リリースから “わずか5日間” で、ユーザー数が1億人超えした『Threads(スレッズ)』ですが、お試しで使ってみた人たちの、ユーザー離れが懸念されています。
Sensor Towerのデータによると、Threadsの1日あたりのアクティブユーザー数(DAU)は、7月31日時点でリリース時から82%減少し、わずか800万人になったと言われています。
Instagarmの世界デイリーユーザー数(DAU)は、”5億人以上” と言われているので、”アプローチできるユーザーの母数” は、現状、”圧倒的にInstagramの方が多い” です。
インスタグラムの方が、Threads(スレッズ)よりポテンシャルは高い。
4.「DM」の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、4つ目は、”DM(ダイレクトメール機能)の有無” です。
インスタグラムを使っている人の中には、特定の相手だけメッセージのやり取りができる『DM(ダイレクトメール)』を連絡手段に使っている人もいるのではないでしょうか。
現状、Therads(スレッズ)にはDM機能がありません。
「Threads(スレッズ)を使っているユーザー」=「アカウント開設時にInstagramアカウントを連携している」ので、連携しているインスタから、相手のインスタ宛にDMを送ることもできるのですが、現状、Threadsを連絡手段として使うのはむずかしいです。
今後のアップデートで、DM機能が追加されることに期待しましょう。
5.「キーワード検索」機能の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、5つ目は、”キーワード検索機能の有無” です。
現状、Threadsにも「検索機能(虫眼鏡マーク)」はあるのですが、そこにキーワードを入力しても、アカウント検索しかできません。
インスタグラムのように、キーワードを入力して “投稿” を探したり、#ハッシュタグを探して、”人気の投稿を見つけたり” することができないので、現状のThreads(スレッズ)は、情報検索・リサーチには不向きです。
6.「#ハッシュタグ」機能の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、6つ目は、”#ハッシュタグ機能の有無” です。
“#ハッシュタグ” はSNSの代表的な機能。
タグ付けすることで “どんな投稿か” をわかりやすくし、タグのリンクをクリックして、”同じタグで投稿している人の内容を一瞬で見つける” ことができます。
でも、現状のThreads(スレッズ)には、#ハッシュタグ 機能がないので、#ハッシュタグを使って投稿の露出を増やしたり、#ハッシュタグを使って知りたい情報を見つけることができません。
この点も不便なので、今後のアップデートに期待です。
7.「拡散・新規アプローチ・外部誘導」のしやすさ
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、7つ目は、”拡散・新規アプローチ・外部誘導のしやすさ” です。
Threads(スレッズ)には、X(Twitter)における、リツイートと同義の『再投稿』機能があります。
この『再投稿』機能は、投稿を見た人が『再投稿』→『再投稿』を見た人が『再再投稿』→『再再投稿』を見た人が『再々再投稿』…と、”2次拡散性が高い” 機能です。
Instagramにもシェア機能はありますが、24時間で消えるストーリーズでのシェアなどと限定的で、拡散力は強くありません。
InstagramよりThreads(スレッズ)の方が、情報を拡散したり、新規顧客・新規ファンを獲得したりすることには、優れています。
また、投稿が流れてくる『タイムライン(フィード)』についても、Threads(スレッズ)は、ThreadsのAIが独自におすすめと判断したユーザー投稿がたくさん流れてくるので、その点でも、フォロワー以外に投稿が届きづらいInstagramより、新規フォロワーの獲得チャンスが多くなっています。
外部誘導のしやすさも、インスタよりThreadsが便利!
また、Instagramでは、投稿文(キャプション)にURLを記載しても、直リンクできず、「〇〇で検索してください」「プロフィール欄のURLから見てください」などワンクッション挟んだ誘導しかできない点が難点でした。
その点、Threadsでは投稿文にURLを入力すると、直リンクになるので、外部サイトに誘導こともかんたんです。
“サイトのアクセス数を伸ばしたい人” は、InstagramよりThreads(スレッズ)の方がアクセス増に効果的な可能性があります。Threadsの運用も検討してみると良いでしょう。
また、「拡散力が高い = 炎上リスクも高い」ということなので、“炎上が怖い人” には、Instagramの方が安心して使えるでしょう。
8.「投稿形式」のちがい
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、8つ目は、”投稿形式のちがい” です。
インスタグラムには、”通常投稿” のほか、24時間で消える “ストーリーズ”、短尺動画を投稿できる “リール”、最大60分の動画を投稿できる “IGTV” など、さまざまな投稿形式があります。
一方のThreads(スレッズ)の投稿形式は、まだ “通常投稿” のみなので、「動画で最大限に自分や商品・サービスの魅力を伝えたい」という場合は、Instagramの方が良いでしょう。
9.「投稿できる動画の長さ」のちがい
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、9つ目は、”投稿できる動画の長さのちがい” です。
先述の通り、Threads(スレッズ)で投稿できる動画は “最大5分まで” ですが、Instagram(インスタグラム)の通常投稿では “最大60秒まで” と短いです。
IGTVを使えば、インスタでも最大60分までの投稿が可能ですが、PCから投稿しなくてはいけないので、少し不便さもあります。
“アップしたい動画の長さ” によっては、「Threadsが良い」「Instagramが良い」というちがいが生まれるでしょう。
<InstagramとThreadsで投稿できる動画の長さ>
Threads(スレッズ) | Instagram(インスタグラム) | |
通常投稿 | 5分まで | 1分まで |
ストーリーズ | ×(なし) | 60秒まで |
リール | ×(なし) | 90秒まで |
IGTV | ×(なし) | 60分まで |
10.「ライブ配信」機能の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、10個目は、”ライブ配信機能の有無” です。
Threads(スレッズ)には、まだライブ配信機能がないので、ライブ配信でフォロワーとの交流を楽しみたい人は、Instagramを活用しましょう。
11.「予約投稿・連携投稿」の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、11個目は、”予約機能・連携投稿の有無” です。
Threads(スレッズ)にはまだ、Instagramにあるような予約した時間に投稿する仕組みや、Facebookと連携して同時投稿する仕組みはありません。
今後のアップデートで機能追加されるのを、期待しましょう。
12.「広告」の有無
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、12個目は、”広告の有無” です。
「インスタ映え」などのブームの中で、Instagramに広告を出稿する企業は増えました。
その点、現状、Threads(スレッズ)には広告枠がないので、「快適に使える」という声も多いです。
13.「競合数」のちがい
インスタグラムとThreads(スレッズ)のちがい、さいごの13個目は、”競合数のちがい” です。
Threads(スレッズ)はリリース以降一気にユーザーを増やしましたが、Instagramと比べると、ユーザー数はまだ10分の1程度です。
アカウントを作成しただけで、投稿していないユーザーも多いので、競合がひしめき合うInstagramと比べると、Threadsはまだ新規のアカウントが頭角を表しやすい状況だとも言えます。
各種インフルエンサーや飲食店、美容、アパレル、不動産、インテリア、写真家など、Instagram上に競合が多い業界でフォロワーを増やし、影響力をつけたい人は、未開の地があるThreads(スレッズ)をがんばって運用してみるのも1つの手です。
Instagram(インスタ)とThreads(スレッズ)のちがいを理解して、使い分けよう
このように、同じMeta社が運営するSNSである『Instagram(インスタグラム)』と『Threads(スレッズ)』には、たくさんのちがいがあります。
それぞれの特徴・メリット・デメリットを理解して、SNS運用の目的に合わせて、使い分けてみてください。